揺れ日記

熊本地震で被災。行政からも何の支援も無く一人で自費で県外避難転居しました。

4月29日 部屋探し

28日仕事を終え、部屋探しのため高速バスに乗り込む。この日の仕事はハードで被害状況の確認作業。一日中歩き回ってくたくた、足が痛い。


高速バスから見る景色は暗くてよく分からないが、ブルーシートのかかった家々が多い。高速道路はまだ一般通行が出来ず、すれ違う車両はトラック、支援の車、自衛隊らしき車だけで
うら寂しい。
しばらくすると疲れて爆睡。起きたら都市高と街の明かりとでキラキラして眩しく、GWを待ち望んだ雰囲気だ。
これが普通なんだな…とふと思う。
 
到着すると疲れがピークに達しており、イライラしだす。
宿泊先との連絡がうまくいかず急遽別のホテルを予約。
私の体が赤信号に変わってる感じでヤバイ。
絶対普段は使わないタクシーに乗り込む。バス移動は無理なくらい、体じゅうガチガチ。
 
車中も地震避難と、移住先を探しに来た旨を話すが、あの揺れの恐怖は経験しないと分からない。
ホテルに着き、すぐ風呂に湯を張り、つかる。
少しずつほぐれていく。ほとんど何も食べていないが揺れの心配が無く爆睡。
 
朝。壊れたままのキャリーバッグを買い替える。カレーセットの朝食。染み渡る美味しさ。
キャリーバッグも安くていいのがあった。
熊本から避難してきたんです…と話すと壊れたのは処分しておきますね、やつれた顔の私を見て店員さんは優しくしてくれた。
 
この地震で私は良い意味で図々しくなった。
以前なら誰にも頼らず一人で何でも乗り越えたんだろうが、震災時はキツイし精神的にも肉体的にも、もたない。
助け合うこと、誰かに頼ることは悪いことではないのだと今回やっと分かったのだ。
でも、いいのかなという思いも強い。
 
さて体も疲れたし不動産屋からも連絡無いしどうしようかなと、ひとまず今夜の宿泊先(被災者無料)に荷物を置きに…というところで不動産屋から電話。
 
待ち合わせをして内見へ向かう。
会社のクルマが出払ってて…違うクルマですけどと恐縮されつつ、えらい乗り心地いいクルマだなーと思ったらベンツだった。
 
ひとつめは当初から希望していた物件。スーパーが近い。
 
ふたつめは少し遠くなるが、見晴らしがよく、何もなければここに!という部屋だった。
が、スーパーが近くに無いし、何と無くここじゃない気もする。
 
被災者なので初期費用が安くなるらしい。
不動産屋さんがとてもいい人で周辺をぐるっと回って案内してくれ、宿泊先まで送ってくれた。優しくされて泣きそうになるのをこらえる。
 
宿泊先に荷物を預け、別の用事に向かう。
奇跡的に間に合った。
地元の人にどちらの部屋がいいか参考に聞いてみる。
やはり多少なりとも土地勘があって通勤しやすい場所がいいかも。
 
夜、何か食べるものをとコンビニに寄る。
棚にある品数が多くてくらくらして、とても迷う。
おにぎりや菓子パンが、一種類のみで数個しかないとか、棚が空っぽになってるとかはここは無縁なのだ。
 
自宅はまだ水が出ないから洗濯出来ない。
ホテルにコインランドリーが無く、朝早く起きて何処か探して行かねばならない。
 
不自由だけど、散歩がてらにと思い直す。
また浴槽にお湯を張りゆっくりつかる。
足が慢性的な浮腫、全身バリバリに凝り固まっている。内出血もまだ消えない。
 
いわゆる普通の、日常が戻るのはまだまだ先になりそうだ。