揺れ日記

熊本地震で被災。行政からも何の支援も無く一人で自費で県外避難転居しました。

4月17日(その1)

避難所(体育館)で朝を迎える。

続く揺れ、固い床に段ボール、ヘリ、救急車のサイレンがひっきりなしで眠れるわけがない。うとうとと浅い眠りでぼんやりしたまま、座って辺りを見回す。帰宅準備をしている人、寝ている夫婦、学生たち。
 
昨夜この体育館に着いてからツイッターを眺めていたら同じ熊本に住む、坂口恭平さんの投稿が目に入った。
家族で避難する事にして福岡に向かい横浜へ行くとのこと。
 
私も避難したい、ここから少し離れたいと思った。
今の仕事が夏には終わるため、どこに移住するか考えていたところでの地震
私一人だし、有給休暇もあるし仕事を休むことが出来れば避難は可能なのだ。
 
でも、車も無いのにどうやって?
それにもうじき退職になるとはいえ、仕事を放り出してと職場の皆から非難されるだろう。
JRも、バスも軒並み交通は完全に使えなくなっている。
分からないが何となく出られる気がしてきて
Facebookに「避難したい、荒尾まで出られたら福岡まで避難出来るかも」と投稿した。
 
もう一つ福岡の知り合いから「困ってないか」のメッセージ。
出来ないかもしれない、だけど何かにかけるように避難したい旨を送る。
避難してこないか、との返事。
この返事でだいぶ気が楽になってくる。
しかし頼ってもいいのだろうか、迷惑では?
 
トイレへ行くと、体育館の玄関近くで寝ている高齢者たちがいた。
「トイレに近いし、すぐ逃げられるから」
夜は物凄く冷えて辛かっただろう。が、私にはどうすることもできない。
体調が悪い時の、とても赤いおしっこが出てびっくりする。
 
外は明るく気持ちよく晴れているが、心も身体も重くだるい。
そのうち皆帰宅しはじめ、私も帰る事にする。
テレビでしか見たことがない「自衛隊災害派遣」の車がバンバン通っていく。
ここは被災地で、わたしは「被災者」なのだ。
当たり前だが蛇口をひねっても水は出ない。
 
ツイッターで近くのスーパーが販売を始める、とあったので、行ってみる事にする。
自分一人で何もかも揃えなくてはならないのだ。
しかし身体が物凄くだるいし、熱っぽい。
水が使えなくて飲み食いしないようにしてて、おしっこがあまり出ないからかな、と思う。
 
歩いてスーパーに行くと見たことがない行列。
しかも外だから暑い。昼間暑くて夜寒い。最悪だが仕方ない。
知人から電話。月曜か火曜なら荒尾までならどうにか送ることが出来るかも、とのことでほっとする。
 
一時間以上並んでやっと順番が来た。
リステリン、体拭き、栄養補助食品、トイレットペーパー、チンする御飯などを買う。
レジは稼働しないから全てが手作業だ。買うものを紙に書いて電卓で計算してお金を払う。
清算も長蛇の列。買い物に二時間かかった。
 
重い荷物を抱え階段で自宅マンションへ戻る。
同じ階の住人は実家などへ避難しているのか人気が無くなんか寂しい。
 
熱が上がったのか身体が熱くてだるい。
何もする気になれなくて荷物をまとめまた避難所へ行くが、誰もいない。
皆、夜だけここに来るんだよ、と言われ荷物だけ置いて自宅に戻る。
 
地震の少し前にテレビは観ないなとコンセントから外していたし壊れていたので、ツイッターFacebookを眺める。
比較的被害の少ない地域が温泉を解放している、給水場所、避難所情報。
お風呂に入りたくても車が無いから行けない。
温かいお風呂に入りたい、足湯でもいい。
 
だるい、物凄くだるい。避難所行くまで横になって過ごす。
トイレが流せないから、もしもの時用にビニール袋に新聞紙千切ったやつを作っておく。
コンビニのトイレも近くの病院のトイレも、
使えないからかりることが出来ない。
一番困るのは、水、そしてトイレだ。
熱が出たままで、熱いし頭が痛いのが酷い。
(つづく)
 
 
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