揺れ日記

熊本地震で被災。行政からも何の支援も無く一人で自費で県外避難転居しました。

4月16日、本震後

帰宅すると部屋の中が凄まじい事になっていた。
高さ180センチの本棚は倒れ、中身があちこちに散乱している。
足元に中学生の時に貰い大切にしていたスープカップが見事に割れている。ぐちゃぐちゃすぎて何がどこにあるか分からない。
照明の傘も真っ二つに割れて外れそうになっている。身体が、だるい。やばい、熱が出ている。
 
一人だから本棚を立て直すのも、片付けも自分で全てやらなくてはならない。全身がだるい中、少しずつ片付ける。本棚は倒れてもいいように横に寝かし、全て物はビニール袋に入れ口をふさぎ床に置く。
 
水が出ていたので米を炊き、おにぎりにして
冷凍庫へ突っ込んでおく。物資が届くまでは何日かかるか分からないし、避難所の帰りにコンビニに寄ったが、既に棚は空っぽだった。
くたくたになりサイレンやヘリや様々な音の中、横になったら寝てしまった。
水が出ていたから楽観視していたが、
この時浴槽に水を溜めておかなかったことを後に後悔するはめになる。
 
どのくらい寝ただろうか、起きて台所の蛇口をひねったら何となく分かってはいたが、水が出なくなっていた。
トイレが使えない、うがいも手洗いも出来ない。とにかく食べるものより水だ。
 
また揺れだ。もう何なのよ、なんで熊本なんだよ、どうしてどうして。
 
一人でいることに限界を感じた私は、震えながらツイッターの画面を見つめ、避難所、で検索していた。
まだこの時は避難所や物資や給水なんかの求めている情報が少なくて、でもその中で誰かがリツイートしていた作家の柳美里さんの情報が的確で早速フォローする。
あと、熊本の大学生が情報を集めツイートしていたのでこれもフォローする。
Facebookはあまり役に立たなかったが、知人との連絡用として使っていた。
 
そういえば職場の誰からも安否確認や心配の電話が無かったなと思いながらツイッターを眺める。
本来なら出勤せねばならないのだが、
だけども一人で何もかもやらねばならなくて
一人で立ち向かわねばならなくて
もう歩いて行く体力も気力も無かった。
 
 
どうやら近くの高校の体育館が避難所として解放されているようだ。一人で夜を過ごすよりも誰かといたいし、それにまたあの強い揺れが来たらこのマンションは耐えられなくて潰れてしまうだろう。
毛布や最低限のものをバッグに詰め、避難所へ向かう。
 
避難所には菓子パンがあり、どうぞ、と言われ一ついただく。
たくさんではないが、ぼちぼち人が集まっていて一人で避難してきている人もちらほらいた。
助かったのは水が出てトイレが使えたことだ。
ただし、タンクにある分しかないから大事に使ってと言われる。
 
飲み物が足りないかなと自販機を見るとまだ買える状態。ペットボトルの水を1本買う。
食欲は無くパンは何かの時にと、とっておくことにする。
 
固い床に段ボールを敷き、持参したひざ掛けを被り、バッグを枕代わりにして少し眠る。
やはり一人より誰かと一緒がいい。
 
歯ブラシを忘れて歯磨きしてないがもうどうでも良かった。
 
揺れは続いている。夜がまたやってくる。
 f:id:kuroshimaneco888:20170422220235j:image
 
広告を非表示にする